この記事でわかること
- 女性トラックドライバーの平均年収・月収の実態
- 男性との給料差と、その理由
- 女性が活躍しやすいトラック職種(宅配・ルート・小型)
- きつい・大変と感じるポイントと解決策
- 大手物流会社(ヤマト・佐川など)の女性ドライバー事情
- 未経験から女性がトラック運転手になる具体的な手順
「女性でもトラックドライバーになれるの?」「給料はどのくらいもらえるの?」——そんな疑問を持つ方は年々増えています。
結論から言うと、女性トラックドライバーの平均年収は約350〜450万円で、日本の女性全体の平均年収(約302万円)を大きく上回ります。しかも近年は業界全体で女性の働きやすさへの取り組みが加速しており、未経験からでも十分に活躍できる環境が整ってきました。
この記事では、女性ドライバーの年収の実態から、向いている職種、よくある悩み、大手物流会社の採用状況、転職方法まで、データをもとに詳しく解説します。
女性トラックドライバーの現状——割合と増加の背景
現在、トラックドライバー全体に占める女性の割合は約3〜4%と、まだまだ少数派です。しかし、その数は確実に増加傾向にあります。2013年頃の調査では約2.4%だった割合が、2022年には3〜4%台まで上昇しており、業界の「女性活躍推進」の流れが数字に表れてきています。
増加の背景には、次のような要因があります。
- ドライバー不足の深刻化——2024年問題(残業規制)により、業界全体で慢性的な人手不足が加速。女性採用を強化する企業が急増
- 荷物の小型化・軽量化——EC(ネット通販)の拡大で宅配便の荷物数が増える一方、1個あたりの重量は軽くなる傾向
- 職場環境の整備——女性専用トイレ・更衣室・休憩室を設ける企業が増え、物理的な障壁が低下
- 普通免許の活用——AT限定普通免許でも乗れる小型トラックから始められる求人が増加
「女性にはムリ」というイメージは急速に変わりつつあります。今がトラックドライバーへの転職を検討するのに最適なタイミングとも言えます。
女性トラックドライバーの平均年収・月収——男性との比較
女性トラックドライバーの年収を、客観的なデータで確認しましょう。
| 項目 | 女性ドライバー | 男性ドライバー | 日本の女性全体平均 |
|---|---|---|---|
| 平均年収 | 約395〜450万円 | 約470〜490万円 | 約302万円 |
| 平均月収(賞与込み) | 約32〜34万円 | 約38〜40万円 | 約25万円 |
| 大型トラック | 約430万円 | 約500万円 | —— |
| 中型トラック | 約373万円 | 約450万円 | —— |
| 宅配・小型 | 約330〜380万円 | 約380〜420万円 | —— |
男性と比べると年間60〜80万円程度の差があります。ただし、これは女性ドライバー全体の平均であり、大型トラックに乗る女性、夜間・長距離をこなす女性ドライバーは男性と遜色ない年収を得ています。
女性の年収が男性より低い主な理由
- 育児・出産で一時的に時短勤務・休職するケースが多い
- 体力面から小型・軽量の車両を選ぶ女性が多く、大型に比べると単価が低い
- 夜間・長距離など高単価の業務を避ける傾向がある
裏を返すと、車種や働き方の選択次第で年収は大きく変わるということです。
経験年数による年収の変化
| 経験年数 | 年収の目安 | 状況 |
|---|---|---|
| 入社1〜2年目 | 約280〜330万円 | 小型から経験を積む時期 |
| 3〜5年目 | 約350〜420万円 | ルート固定・戦力として安定 |
| 6〜10年目 | 約420〜490万円 | リーダー格・大型へのステップアップも |
| 10年以上 | 約470〜550万円 | 大型・特殊・管理職まで幅広く |
継続して経験を積むほど確実に年収は上がります。女性ドライバーが長く働き続けやすい環境かどうかが、会社選びの重要ポイントです。
女性に向いているトラック職種——宅配・小型・ルート配送が中心
トラックドライバーといっても、職種はさまざまです。女性が活躍しやすいのは次の3タイプです。
①宅配ドライバー(軽・小型)
ヤマト運輸・佐川急便・アマゾンフレックスなどの宅配業務です。荷物1個あたりの重量が比較的軽く(多くは30kg以下)、普通免許(AT可)で始められるため、女性の入職ルートとして最も一般的です。エリアを決めて決まったルートを回るため、生活リズムが安定しやすいメリットもあります。
②ルート配送(食品・飲料・医薬品)
スーパー・コンビニ・病院などへの定期配送です。毎日同じルートを走るため慣れやすく、出発時間・帰社時間が固定されているため、育児との両立がしやすいと女性に人気があります。食品・飲料の仕事は荷物が重くなりがちですが、台車やリフトを使う現場が増えています。
③チルド・冷凍配送(中型)
冷蔵・冷凍食品の配送は、温度管理の丁寧さが求められる仕事です。力仕事より慎重さや几帳面さが重視されるため、女性が高く評価されやすい職種の一つです。中型免許が必要ですが、取得費用を会社が負担するケースも多くあります。
| 職種 | 必要免許 | 年収目安 | 女性比率 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 宅配(軽・小型) | 普通免許(AT可) | 280〜380万円 | 高め | 時間固定・荷物軽い |
| ルート配送(中型) | 中型免許 | 350〜430万円 | 中程度 | 育児両立しやすい |
| チルド・冷凍(中型) | 中型免許 | 380〜460万円 | 中程度 | 几帳面さが活きる |
| 長距離(大型) | 大型免許 | 450〜550万円 | 低め | 高収入だが拘束長い |
| タンクローリー(大型) | 大型+危険物 | 500〜600万円 | 極めて低い | 高収入・体力必要 |
最初は宅配・ルート配送から始め、慣れてきたら中型・大型へとステップアップするのが一般的なキャリアパスです。
女性ドライバーが感じるきつさ・大変なこと
「女性トラックドライバー はきつい?」という検索が多いように、不安を感じる方は少なくありません。実際の声をもとに、よくある悩みと解決策を整理します。
●体力面——重い荷物・長時間の運転
宅配や食品配送では重い荷物の積み降ろしが発生します。ただし、近年は電動リフトや台車の普及が進んでおり、1人で重量物を持ち上げる場面は減っています。体力に自信がない方は、重量制限を設けている会社や、荷役作業の少ない職場を選ぶことが重要です。
●トイレ問題——長距離ルート・高速道路
女性ドライバーが最も気にするポイントの一つがトイレです。高速道路のSA・PA、コンビニ、配送先の施設を計画的に利用することが基本ですが、長距離・夜間の仕事では不便を感じる場面もあります。宅配やルート配送なら配送先での使用が可能で、比較的解決しやすいです。
●夜間勤務——長距離や深夜の仕事
長距離トラックや夜間配送は、子育て中の女性には難しい働き方です。一方で、日帰りルート配送・宅配は日勤のみで完結するケースが多く、生活リズムを崩さずに働けます。
●職場の人間関係——男性中心の環境
まだ男性比率の高い職場であることは事実です。しかし、大手物流会社を中心に女性管理職の登用・女性専用の休憩スペース設置など、職場環境の改善が急速に進んでいます。「女性ドライバーを増やす」と明確に宣言している企業を選ぶのが安心です。
大手物流会社の女性ドライバー採用状況
女性ドライバーを積極採用している主要企業の状況をまとめました。会社選びの参考にしてください。
| 企業名 | 女性採用の方針 | 女性専用設備 | 育休・産休 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ヤマト運輸 | 積極採用・女性社員比率向上を推進 | 全国主要拠点に整備済み | 子が小1修了まで時短可 | 正社員から契約社員まで選択肢多数 |
| 佐川急便 | 「佐川女子」として積極PR | 主要拠点に設置 | 法定通り+育休取得実績あり | 女性利用者から好評・採用強化中 |
| アマゾンフレックス | 個人事業主ベース・性別不問 | ——(個人事業) | ——(個人事業) | スキマ時間に稼げる・軽貨物が中心 |
| 日本郵便 | 郵便局員・ゆうパック配送 | 拠点に設置 | 公務員に準じた手厚い制度 | 安定・福利厚生が充実 |
女性が会社を選ぶ際のチェックポイント
- 女性専用トイレ・更衣室・休憩室があるか
- 産休・育休取得実績があるか(ゼロの会社は要注意)
- 女性ドライバーの比率・在籍人数を公開しているか
- 荷役(積み降ろし)の補助設備があるか
- 育児短時間勤務の適用期間が法定より長いか
向いている人・向いていない人
女性トラックドライバーとして長く活躍できる方には、共通した特徴があります。
向いている人
- 1人での作業・ドライブが好き
- 几帳面で時間・温度管理が得意
- 体を動かす仕事が苦にならない
- 達成感(配達完了・件数達成)が好き
- 規則正しい生活リズムを好む
- 接客より黙々と作業するほうが好き
向いていない人
- 長時間の運転で酔いやすい
- 閉鎖空間(トラックの車内)が苦手
- 重い荷物の移動が完全に無理
- 不規則な時間(長距離)が絶対NG
- 複数人でのチームワークを重視したい
- 運転が極端に苦手・嫌い
「向いていない人」の条件も、職種選び次第で回避できるものが多い点に注目してください。たとえば長時間運転が不安なら宅配・ルート配送を選べばよく、重い荷物が無理なら軽貨物に絞れます。
女性ドライバーの1日のスケジュール(宅配・ルート配送)
実際の1日の流れをイメージしてみましょう。
例①宅配ドライバー(小型トラック)の1日
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 8:00 | 出社・荷物の仕分けと積み込み(台車・ハンドスキャナで確認) |
| 9:00 | 配達開始(エリア内を順番に回る) |
| 12:00 | 昼食・近隣コンビニや配送先施設でトイレ |
| 13:00 | 午後の配達再開(不在再配達も対応) |
| 17:00 | 配達完了・荷物を持ち帰り(未達分) |
| 18:00 | 帰社・日報入力・翌日分の確認 |
| 18:30 | 退社 |
例②ルート配送ドライバー(中型)の1日
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 6:00 | 出社・積み込み(チェックシートで確認) |
| 7:00 | ルート配送開始(スーパー・コンビニ等を順番に回る) |
| 10:00 | 休憩(SA・配送先施設) |
| 12:00 | 昼食・帰社準備 |
| 13:30 | 帰社・伝票整理 |
| 14:00 | 退社(午後フリー) |
ルート配送は午後に退社できるケースも多く、育児・家事との両立という観点で女性に人気の働き方です。
未経験から女性がトラック運転手になる方法
免許も経験もゼロの状態から、どうやってトラックドライバーになればいいのか、ステップを整理します。
STEP 1まず普通免許(または準中型)でスタート
最初は軽トラック・小型トラック(2t以下)でOKです。現行の普通免許(AT限定でも可)で乗れる車両がたくさんあります。いきなり大型を目指す必要はありません。
STEP 2中型・大型免許の取得費用を会社に出してもらう
多くの物流会社が免許取得費用を全額または一部負担しています。「免許取得支援あり」の求人を選べば、実質費用ゼロでキャリアアップできます。中型免許の取得費用は約15〜20万円、大型は約30〜40万円が相場ですが、会社負担なら問題ありません。
STEP 3転職エージェント・ドライバー特化型求人サイトを使う
一般の求人サイトではドライバー専門の情報が限られます。「ドライバーワークス」「ジョブハウスドライバー」「はたらくドライバー.com」などのドライバー特化型の求人サイトを活用すると、女性歓迎・免許取得支援ありの求人を効率よく探せます。
STEP 4試乗体験・見学をしてからの入社がおすすめ
実際にトラックに乗って「思ったより平気だった」という女性も多いです。面接時に試乗をお願いするか、見学可能な会社を選ぶと、入社後のギャップを防げます。
未経験女性向けの求人を選ぶポイント
- 「女性活躍推進」「女性歓迎」の記載がある
- 免許取得費用サポートがある
- 先輩女性ドライバーが在籍している(体験談を聞ける)
- 試用期間中はトレーナーが同乗してくれる
女性トラックドライバーに関するよくある質問
この記事の監修者・運営者
監修
中村圭介
株式会社myteams 代表。人材・求人メディア業界にてマーケティング責任者・取締役として8年以上のキャリアを持つ。ドライバー職の求人・転職市場に精通し、現場の実態調査・監修を担当。
女性トラックドライバーの口コミ・評判
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